タイのコンドミニアム価格動向

バンコク

下のグラフはバンコクで新規に完成したコンドミニアム物件の総ユニット数の推移で、Midtown(都内周辺部と郊外部)、Downtown(都内中心部)に分けて示しています。2003年にはMidtownとDowntownを合わせて5,000ユニット未満となっていた新規完成総ユニット数が2013年には10倍の約50,000ユニットとなっている事がわかります。2014年は約67,000ユニット、2015年には65,000ユニットが新たに完成する見込みとなっています。2015年の数値停滞は、2013年第4半期に発生した政治的な不安定要因によるものと推測されますが、2014年に入り軍事政権による政権掌握で政治が安定し、第3四半期になると不動産市場は再び活況を取り戻しています。

出典:CBRE

バンコクのコンドミニアム価格の推移

タイでコンドミニアムを購入する際には、プリセール物件(未完成物件)を買う、新築・中古物件(完成物件)を買う、の2つの方法に大別されますが、下のグラフでは新築・中古物件の中でも外国人が通常売買するエリアのデラックス物件の販売価格(平米当たり)の推移を示しています。エリアはシーロム・サトン地区、セントラルルンピニ地区、スクムビット地区(日本人居住区)に分けています。 尚、プリセール物件に関しては、別ページプリセール物件とは?で詳細を説明しておりますので、そちらをご参照願います。 日本人が多く住むスクムビット地区では、2,000年の時点では約40,000バーツだった平米単価が2014年第一四半期には167,172バーツと約4倍強の伸びを示しています。他の2つのエリアに関しても同様の傾向となっている事が見て取れます。

出典:CBRE

上記の通りバンコク中心部の不動産価格は順調な伸びを示しており、継続する土地価格の上昇から今後も同じトレンドが続くものと推測されます。

パタヤ

新規コンドミニアムの竣工数の推移

下のグラフ(Supply)はパタヤ全体でのコンドミニアムでの供給ユニット数を示しています。棒グラフの下部の濃い色は累積供給ユニット数、上部の薄い色は該当年の新規完成ユニット数を表しています。

パタヤのコンドミニアム供給指数

調査開始の1990年時点の約1,000ユニットから、2014年終了時点で約61,000ユニット(61倍)、2015年終了時点で約82,000ユニット(82倍)、と供給ユニット数が急拡大していることが見て取れます。2014年の完成ユニット数だけ見ても、上半期で1,300ユニットが完成しました。下半期は7,300ユニットが新たに完成する見込み(2014年上半期のリサーチ)となっています。そして2015年は更に15,000ユニット以上が完成する見通しです。これはかなりインパクトのある数値ですね。恐るべき伸びです。

パタヤのコンドミニアム価格の推移

下のグラフ(Price)は、2012年上半期から2013年下半期までのパタヤのコンドミニアムの平米当たり販売価格を半期毎エリア毎に示しています。パタヤのコンドミニアムは海が見える、海に近いロケーションが選考される為、どこにできるかによって価格に大きな違いが生じます。従って、価格の上昇・下降のトレンドを正確につかむのは容易ではありません。例えばJomtien地区で価格が下降トレンドになっているのは、近年1.5ミリオンバーツ前後の低中級クラスの大型物件を大量販売した為です。大きなプールを設えテーマパークのような低層物件が、海岸線からは離れたロケーションに多く建てられ、販売価格が安い事から多くのタイ人と低予算の外国人が購入しました。

海の前の立地、建物の高層か低層か、による価格の違い

下の表では、海の前にあるか否か、高層物件か低層物件かの違いによる価格差をまとめています。海の前に立地しているコンドミニアムは、そうでない立地のものよりも1.5倍2倍以上の価格差がある事がわかります。Wongamat地区では、海の前の平米当たり平均販売価格が11万バーツ、そうではない物件では6万8千バーツとなっています。又、高層物件と低層物件の価格差も地区によっては顕著です。Na Jomtien地区では、高層物件の平米当たり平均販売価格が7万2千バーツ、低層物件は4万バーツと大きな開きがあります。

上記の地区に関しては、下のZoning Mapを参照願います。

シラチャ

急増する日本人居住者

近隣の大型工業団地等に勤務する日本人駐在員世帯を中心に多くの日本人が在住するシラチャ。正確な数字は把握が困難ですが、長期滞在者は約5,000人、出張ベースで数か月在住する短期滞在者で23,000人程と推定されています。アマタナコン、アマタシティ、ピントン等の工業団地内に生産拠点を置く日系企業への通勤アクセスが良い為、2005年頃から単身者を中心に日本人在住者が増え始めました。2009年4月にはタイ国内ではバンコクに続く2番目の日本人学校となる“泰日教会学校シラチャ校”が開校し、就学児童を持つ家族世帯も住むようになりました。近年バンコクの日本人学校での児童受け入れが飽和状態となった事を背景に、「2013年4月から保護者の勤務先がラヨーン県、チョンブリ県にある場合は、シラチャ校への通学を義務付ける」といった新しいガイドラインを泰日教会学校が発表すると、シラチャでは家族世帯の人口が急増しました。元来漁業、海産物製造等を中心に営むローカルタウンの一つでしかなかったシラチャでは、外国人が居住する水準の住居は限られていた為、急激なハイクラスの住宅需要の伸びに供給が追い付かず、一挙に住宅不足に陥りました。2014年に入った現在でもその状況は継続しています。供給不足の中コンドミニアムの価格は高騰、同時に賃貸相場も平米当たり1,000バーツに到達。バンコクの日本人居住区と同等以上となっています。 2012年に竣工したコンドミニアムを一例に挙げると、プリセール時には平米当たり約3万4千バーツだった物件が2013年には8万バーツ以上と2.3倍ほどに上昇しました。賃貸も平米当たり約1,000バーツとなるので、大きなキャピタルゲイン、インカムゲインを得たことになります。現在プリセール中の高級コンドミニアムでは、販売価格の平米単価が10万バーツ以上のものも珍しくなく、そういった物件も完売状態になっており、シラチャの不動産投資の過熱ぶりが伺えます